縛解一如を理解すると身体が軽くなる。

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縛解一如という言葉がある。大正時代の教育者【木下竹次】さんの言葉。

これまでの教育は師から弟子へ、「これをやれ」いうような命令系の教育でした。木下竹次さんは【自分で考え自分で行動し自分でその道へ行くように】と自主性、自立性が大事だと提唱された方です。

また教師陣、教育者には【学ぶものが道を外さぬよう、見張るように。背中を押し、また適度な試練を与えよ】と謳ったとのこと。

これには【自由と束縛】が関係しています。適度な自由と適度な束縛で人間は成長できると信じておられたのでしょう。

この自由と束縛の関係はおもしろいです。

ヒトは、自由すぎる環境の場合は束縛を求める。

学校の授業などできゅうきょ自主学習になり先生から言われた言葉。2つを例にしてみます。

「なんでもいいから勉強するように」

「ドリルの何ページから何ページやりなさい。もし終わったら答えなおしを3回しなさい」

前者の場合、優秀な生徒の場合は淡々と勉強するでしょう。優秀な生徒以外は途方に暮れてしまう場合がほとんどではないですか。学習の仕方がわからない生徒にとってはなにもできない時間となってしまう。

後者の場合、目的がハッキリしているので全員がやり始める。

このように前者が【自由】です。程よい自由ではなく、漠然とした無目的な自由な空間と時間はとんでもなく恐ろしいです。人によっては有益で、人によっては無益どころか損を生じることもあるでしょう。

損を経験することは幸せなことかもしれません。社会人で、会社を退職したことのある人や超長期休みを経験した事のある人はわかるかもしれませんね。

「休みがあるのはいいが、時間の使い方がわからないお金の使い方が分からない。」→時間を持て余してる典型です。

「ひますぎてなにもやることな~い」とか言っている人たまにいますよね。

時間を持て余すだけならいい・・・魔がさして下手なことをし兼ねたら大損です。貯金を崩し豪遊して後悔した。だらだらしすぎて社会復帰できなくなった。など。

この経験がある場合は「暇な時間があるからダメなんだ、習い事でも始めよう」などになるのかなと。→そしてこれが【束縛】の一種になる。

束縛というのもまさしく、【魔】がさす余裕をなくすためのものでもあると思います。

時間の有効活用の仕方を自分なりに持っている人は全然いいですね!

ヒトは、忙しすぎると自由を求め開放を求める。

忙しい会社や、役割分担をミスっている家族にありがちです。

「もう逃げ出したい」となる方はまだいい。精神病になったり発作や脳卒中になる方も多いです。挙句の果てに自殺なんて悲しいニュース多すぎです。

会社でも上司から命令ばかりで取引先との埋め合わせもし、同僚とのコミュニケーションをとる。がんばって仕事をしているのに家に帰ったら家族と揉める。など。

誰にも言えない悩みや、誰にも言えるタイミングがなかったりしている人は苦しいでしょうね・・・

すべてから逃げたい、誰も居ないところへ行きたいといった、自由に向けた方向に進んでいくことがあります。

この【自由】と【束縛】の双方のバランスの調和が取れていたら、仕事できるし、勉強できるし、休憩できるし、遊べるし、健康の生活になるのは誰もが理解していることでしょう。

【自由】と【束縛】を利用した生活方法、学習方法、身体調整方法は実はたくさんある。

今回はそれの一部のご紹介。どのやり方も【大事な身体感覚のきっかけ作り】になるものです。興味がある方は是非実践を。

【まわし、帯】→力士は腹に力を込めるため、帯を巻きます。まわしや帯というのは下腹部に巻く分厚い紐状のもの。下腹部は周囲から中心に向かって締め付けられる。そのおかげで臍下丹田(せいかたんでん)の意識が明確になり腹の力を存分に発揮することが可能になる。

和服にも帯はありますね。和装の時代はとても長くありますがどれも帯を使っています。革製のベルトなんて作る技術を持ち合わせていなかったのと、そもそもその発想には至りませんでした。

腹や肝は精神世界で言われたりしますが、そもそもこの言葉の基礎は身体文化から来ているとみていいでしょう。帯を締めていた日本人だからこその腹の力です。西洋人は腹の力を出すことはできません。

料理するとき、運動するとき、畑仕事をするとき、やってみるといいです。帯を締めることで、腹に血液が充満します。そこを意識しながら身体を動かすと普段よりも簡単に強い力を出せること間違いなしです。

慣れないうちはまったく使いこなせないと思いますが、丹田が出現すると驚くほど身体は強くなります。生活は効率の良い運動ができるようになるので楽に過ごせるようになるはずです。

腹式呼吸もやりやすくなるので、心身落ち着いていいことしかありません。

【はちまき】→頭に巻きますが、これは短期集中型です。【まわし、 帯】は長期集中型といった具合。頭に巻くことで頭の血液循環に抵抗をかけ集中力、記憶力などを促進します。

目力がない人にはちまきを巻かせると、不思議なことがおきます。呼吸が少し荒くなり目に力が戻りやる気に満ちる。思考もやや前気味へ。

よく祖母が口癖のように言っていたのを鮮明に覚えています。

「ねじりはちまきして、ガリっと勉強するもんだぁ」

私は勉強大嫌いでしたので、家族の目が痛かったですね笑、案の定勉強をしてこなかったので苦労しています・・・ハイ

学生時代、運動会などでは定番ですよね。応援団もはちまきを巻きますが、「全力で応援するからなあ」という意思があらわれているのです。

腹式呼吸とは正反対ですが、胸式呼吸を促進させます。これはこれで【まわし、帯】とは違った抵抗をかけることで脳を活性化可能です。(余談ですが松果体活性方はこの技法の究極になります。自力で脳をコントロールして意識状態を変化させ最強になります。→ナルトのガイ先生の禁術最終兵器)

【加圧ベルト】筋トレ、ダイエットをしている方であればなじみがあるはず。ベルトをほどよくかけることで血液抵抗をかけます。酸素不足の組織をさらにトレーニングで負荷をかけることで深部の機能を引き出します。

専属トレーナーさんや経験者が居ないところでは決してやることをおススメしません。トレーニング効率はとてもいいのですが、血管、心臓の負荷が莫大なのと、トレーニングしていない箇所にも力みが必要だったりするので思わぬ事故を起こしかねません。

【骨盤ベルト】骨盤矯正ベルトは美容グッズ。歪んだ骨盤を引き締めたり腹筋背筋のバランス調整のきっかけとなります。

【眼帯】斜視の方や目の病気や片目の方は必需品だったりします。しかし、妄想、空想、邪念、雑念、虚言癖、に悩む人もご用達です。右目の機能に「目の前の空間と自分の身体の帳尻を合わせる」というものがあります。上記5つの症状に悩んでいる人は、自分の身体の帳尻を合わせるためにそういった症状が出ている可能性もあります。

右目の光を奪うように眼帯をしてみましょう。そうすると、症状はきっと軽くなります。

おわりに

【縛解一如】はある種、自然哲学のような思想の面もあります。

魚は水の抵抗があるから泳げる。鳥は空気抵抗があるから飛べる。

海は絶えず蒸発し、川の水を補給する。重力があるから、建物を建てることができる。

歩くには地面の抵抗が必要だったり。ひとつの言葉を発するには、その言葉なりの喉、舌の開閉具合(抵抗)が必要だったり。

【自由】と【束縛】はセットになります。どちらかに比重が傾くと、必ず不調があらわれます。【自由】と【束縛】をできるだけコントロールしてみましょう。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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