私は普段から下駄や雪駄を履くことが多いのですが、新しい下駄が欲しかったので購入しました。
師匠に相談したところ門前仲町におススメの下駄屋さんがあるとのことで紹介していただきました。 師匠いわく、【曲がった仕事はしない昔ながらの職人さん】だそうです。
ばりかっこいい!
味のある言い回し
店に入るやいなや、「なんだい、修理か?若いに下駄かい?」けっけっけと笑われました。
そのとき履いていた雪駄の調子が悪くて、新しい下駄が欲しかったのです。こちらの鈴木屋さんでは修理も行っているとのことでした。
自分に合わせたサイズの下駄を選び、好きな鼻緒も選びオリジナルの下駄を作ってくれます。
作業をしながら体と履物の話をたくさんしてくれました。
「つめの根元が鼻緒の先端と同一線上にくるのが大事なんだゾっ?」
「歩行中にはぺたぺたならないしっくりくる下駄ってもんがある」
「鼻緒が柔らかすぎず、硬すぎない。過ぎれば下駄かおめえさんの足が痛んじまう」
「ものを大事にするから職人もやりがいがある」
「この下駄を、他の下駄屋さんが見ても褒められるようにしねえとな」
「小せえころは、仕事なんてだいっっきらい」
「親父はなにひとつ仕事のことに関して教えてくれなかったから、見て覚えた」
たくさんのことを語ってくれながらも、作業の手は進みます。80分ほど、じっくり説明をしてくれたことに感謝。
おそらく、話がすきなのと、下駄に興味を持ってくれるヒトがいると説明をせずにはいられないのでしょう笑
とても貴重な時間で楽しめましたよ。下駄を購入したい場合は鈴木屋さんで!
一枚の木を加工した高級下駄。3枚の木を組み合わせてノリで貼り付けをする下駄もあります。
鼻緒を入れる瞬間や、入れてからの作業がこんなに大変だとは知らなかった・・・
高級雪駄も購入し、大満足。
最終的に、「その雪駄もなんとかしてやるかんな」
と言ってくれまして、なおるはずのない部分に人手間くわえアイデアで修復してくださいました。
感動です。モノは大事に使おうと改めて思いました。
粋な職人芸を堪能すると同時に、自分も魂込めた仕事せんとなあとビシっとケツを叩かれた感覚です。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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