太極拳の試験に合格!(中級)

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いつもお世話になっている蒲田の道場で試験があり、合格しました。

修功会さん

前回は初級で、今回は中級。

「落とす試験でなく上げるための試験」と一言、ピリっとした緊張感をいつもやわらげてくれる師匠に感謝笑

以前の初級合格の記事

太極拳をやる理由

太極拳は型が厳密に決められており、身体を整えるには最適かもしれません。

身体を正しく使うには、今の世の中とても難しい。また、正しく使う必要はあるのか?という疑問も常にめぐる。

正しく使うというのは、定義こそ難しい。効率よく?燃費よく?楽しく?敵を倒し国を統一する?仕事をしやすくする?いろいろな考えや思想があります。

少なくとも太極拳をやると、

  • ミリ単位でコントロールできる精度
  • 考えなくてもいい雑念が浮かばない
  • 芯をつくる

上記のような能力はついていくと思われます。人によっては伸びる能力も違うし、伸ばしたい能力もきっと違うけど、最低限の土台を築いてくれます。

ミリ単位で身体を動かすことができたら、とにかく最強です。

緊張と弛緩のコントロールが自由自在ということでもあるし、【なんでもできる身体】のひとつの必須条件だと思います。やるかやらないかは別として。【やらなければいけないこと】は脳を介さず、反射で行える状態になっていきます。

考えなくてもいい雑念というのは、とても厄介で、邪魔です。消そうにもどんどん沸いてきます。身体能力が上がり、身体を常に見張っていられる状態になってくると、雑念が一切沸きません。身体は必要なときに動き、止まります。精神も同じで、必要があるときに思考し必要でないときは、思考していないのが理想。

身体の最低限の土台ができていると、精神も最低限の土台作りが可能です。

芯をつくるというのは、基準です。動きの基準でもあり、精神の基準でもある。世の中の流れがあったとして、自分の芯である基準ができていないとただ流されるだけになります。理想は、その流れを汲み取り自分にとってYESかNOかの判断が可能で、さらに選択の自由があること。(分かれ道にまずは気付くかどうか)

それには芯が不可欠です。(芯ができると、芯を崩すことも可能になっていきます)

私は身体の研究をしているのですが、今の中での解でありあくまで理想です!自分自身のレベルがヒヨっ子レベルなので太極拳を継続し鍛錬し、様々な可能性があると信じています。

成長を視覚化させる

人間は曖昧でとてもグレーです。今は在るのか?幸せだと自分を洗脳するのか?生きているのか?死んでいるのか?生きていたのか?死んでいたのか?感覚があり主観がある精神活動は高みに導けるモノですが、自身を苦しめたりすることも容易で恐ろしい諸刃の剣です。

逆に、構造的で物理的な身体はすべての証明になるはずです。主観を抜きにして客観的にも事実だけを記録することができるし。ここには一切の精神論が入り込む余地はありません。

身体の構造を全て扱えるようになったとしたら最強です。私は着々と登りますよ。

太極拳では全ての型動作に角度、速度、距離感、が決められていて答えが決まっています。試験では減点法での採点。

前回よりも今回、今回よりも次回。というふうに目標が立てやすいのがイイですね。点数がハッキリ出て視覚化できるのでどういう鍛錬を積めばいいかが明確です。

スポーツなどでも結果は重要視されますがトレーニングメニューや試合結果などで視覚化可能。そうすることによって「今の自分と未来のなりたい自分の差」をも視覚化できるので成長を促進します。

また病気の治療でも、薬や血圧などで明確化できるのは安心にもつながります。

型を覚えてからが本当のスタート

型を覚えるには身体能力のない方でも本気出せば1週間程度で可能なはず。表面的でも、ある程度の流れさえわかっていたら本当のスタート地点に立てます。

厳密な角度や速度を調整しながら超丁寧に動かし鍛錬していくわけですが、これがキツイ。

身体には癖や歪みが染み付いていますから正しい動きには程遠いことを痛感させられます。

  • 硬さをとるにはどうしたらいいか?
  • 同時に動くにはどうしたらいいか?
  • しなやかさを出すにはどうしたらいいか?
  • 骨ひとつを基準にして動くには全身との関係をどう変えたらいいか?
  • 重心を落とすにはどうしたらいいか?

ざっくりと洗い出すとこんな感じ。

手を動かすには背骨の軸や首の角度が重要だったり、同時に動くには内臓の緊張度が関連していたり、しなやかさには全身の細かい協調運動が必要だったり、骨の基準を得るにはその骨とその骨周辺組織の緩み具合が重要だったり、重心を下げるには思考をしないことと足の強度が関連していたり・・・

生活習慣全体を見直したり、そのほかの鍛錬を追加したり、食事や言動を調整したり・・・

自分と自分のまわりのものすべてを変化させなければいけません。私はこれがとても神秘的に感じ、好きです。笑

変えたら、変えただけ、身体に反映されます。歯ブラシを変えたら首の緊張が取れたとか、ありがとうを口癖にしたら足腰の緊張が取れたとか、歩幅を狭くしたら精神が安定したとか、全ては必ず相互作用します。

だからこそ自分の身体を実験台にして楽しめる。本や、かの「西洋的科学実験」よりも自身の身体実験のほうが経験になるので信憑性がグンと増しますね。

真実と虚実があるのはとても面白いですよ。

そして今の自分に変えられるものと、そうでないものがあります。一ヶ月前までは変えることができなかったことが変えられるようになっていることが、ひとつの成長でもあります。

私自身先月の太極拳でのレベルと、今のレベルは全然違っていると実感できる。

先月は重心がかなり高く、型にぎこちなさもあり呼吸も苦しかった。今月は重心もかなり落ち実践すればするほど心地良さが増していた。

ひと月でもこれだけ変化すれば十分。試行錯誤しつつ他の鍛錬をしたり、生活習慣を変えたりしたおかげだ。一番の影響はきっと立禅。これさえ実践できたら【整体】【医者】【あらゆる指導者】は用なしっていうレベルで身体機能の改善になります。とても感銘を受けている。

立禅プラス太極拳というのはとても相性がいいのも実は前からなんとなく気付いていました。

禅の世界では、一に立禅、二に座禅、三に動禅という流れがあります。ただ立つことで悟りを開き、立つことができたら座っても悟りを開くことができるようになり、座ることができたら動きながら悟りを開くというモノ。

動禅は、モロ太極拳。

禅も太極拳も、どちらの祖もインドの達磨に繋がります。

中国の少林寺拳法のとある一派では立禅を3時間できるようになったら入門を許すという武館があるそうです。(今の私には3時間なんてできる気がしませんね・・・)

道場の稽古でご一緒している方々は40代~80代。型を覚えるのに1年かかったとか・・・世間一般では還暦を迎えてから健康体操として太極拳を始める方が多いそうです。そこから度ハマリして気の世界に行く人や武の道に行く人もいるのは驚きです。

太極拳はすごいですね~

「キミは最年少で身体も良いから3年で師範になれるよ」と師匠も仰っているので期待に応えねば。笑

おわりに

太極拳を通じて、仕事である整体の質もグンとよくなりました。身体を正確に丁寧に動かすことによってできることは圧倒的に増えます。

これはあらゆる職業の人にも当てはまります。

  • 運送業→楽に配達が可能になった
  • 絵描き→曲線と直線の正確さが増した
  • ギタリスト→リズムに沿って指がオートで動くようになった
  • 教師→授業中に生徒とコミュニケーションを取りながら進められた
  • 調理師→食材の見分けが効くようになった
  • 陶芸家→回転を邪魔しない手の使い方が身についた
  • 主婦→切り替えが上手になって時間効率がよくなった
  • 俳優→自分を消せた

など。他分野の人からするとなんのこっちゃとなるようなマニアックな身体操作ですが、その職業の人からすると必要な技法であったりします。(例外はあるが)

身体の基礎的な土台の力があればどんな道でも、道になるはずです。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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